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BSディベートアワー

こんにちは。舞城王太郎芥川賞落選の報に落胆しつつも、それはそれで元気な東浩紀です。

はてな出張所のほうに書きましたように、夏コミ本作業の地獄のような日々が終わったので、僕はようやく社会復帰しつつあります。Hakagixのほうはたいへんすばらしい本に仕上がりました。『動物化するポストモダン』の続編のような本です。2700円とちょっと高めですが、それだけの内容はあると思いますので、ぜひお買い求めください。通信販売がお勧めです。大口取引先の青山ブックセンターが突然潰れてしまった(!)ので、書店での購入はしばらく難しくなるかもしれません。

さて、それはそれとして、トップページでも告知しているとおり、今週末のBSディベートアワーに出演することになりました。テーマは「若者たちと語るネット社会」で、ディベート形式ではあるのですが、事前打ち合わせの感触からするに、教育的な観点から見てネットの法的規制はやむをえないのではないか、という結論に落ち着きそうな勢いです。実際それが世間の大勢なのですが、多少異論を挟んでこようかと思っています。

というのも、僕の考えでは、子ども、とりわけ思春期の少年少女が誘惑や危険に曝されているのはいまに始まったことではないし、ネットや携帯電話が匿名的なコミュニケーションを可能にする、というのはいまや幻想にすぎないからです。ネット社会の管理について考えなければならないことがやまほどあるなかで、子どもに携帯をもたせるべきかどうか、チャットの作法を学校で教えるべきかどうか、一日のインターネット利用時間に基準を設けるべきかどうか、なんてのは、はっきり言ってトリビアルな問題のような気がします。そういえば、むかし、車内の携帯電話通話を認めるかどうか、なんて「論争」もありましたね。。。

以上が僕の考えなのですが、とはいえ、「ディベート」である以上、それなりに客観的な説得力をもたせなければなりません。というわけで、僕はいまいろいろ資料を捜しているのですが、子どものネット利用/携帯電話利用と、少年犯罪やひきこもりの増加、さらには社会の治安悪化のあいだに関係がある、あるいはないと主張している興味深い資料がありましたら、情報を投稿してくれるとたいへん助かります。日本国内のものも、欧米・アジアのものも、ともに求めています。この欄では細かく応答できないかもしれませんが、出演時には参考にさせていただきます。収録は、放映日の前日です。


投稿者: hazuma
投稿時刻: 10:02

コメント



  先生、ご出演決定、おめでとうございます!
  ボクはネットにおいては教育、という観点からは、
  「検索型」の学習スタイル、と「コミュニケーション」
  という観点から、論じ、動物化=無法な情報
  からの体制からの規制+自主規制による
  あたりまえな社会、ネット社会を
  構築すべきだと思います。はい。
  mido.
  

投稿者: mido
投稿時刻: 2004年07月20日 13:47

「少年犯罪は急増しているか」
http://kogoroy.tripod.com/hanzai.html

こちらのサイトさんは如何でしょうか。
ポルノが性犯罪抑止効果を持っていることなどを
法務省の犯罪白書のデータから割り出しています。

「情報時代における言論・表現の自由」
http://orion.mt.tama.hosei.ac.jp/hideaki/freespeech.htm
東先生と同じく気鋭のネット論客として有名な
法政大学の白田先生の論文です。白田先生は東先生の
著書を以前からリスペクトされていらっしゃいますし、
既にお読みになっている可能性は高いとは思うのですが、
一応ご紹介を(^^;

私個人の意見としてはあらゆる規制には反対です。
情報の寡占化による支配と抑圧は国の力を衰弱させ、
総合的・将来的に国力の低下とその為のさらなる抑圧という
悪循環を招くと思います。旧共産主義諸国がそうなりました。
自由な情報は力であり、その力を奪う権利は誰にもないと思います。

私は以下の白田先生の意見に、私は全面的に同意するものです。

http://orion.mt.tama.hosei.ac.jp/hideaki/knife.htm
「(情報規制は前提として)社会には三つの種類の人間が存在することを認めることになります。一つはあらゆる情報を享受するに価する能力を備えた人たちと、もうひとつはその能力の欠如ゆえに、誰かがお膳立てした「害のない」情報のみを享受すべきだ、とされる人たちです。さらに、もう一つの階層があります。こうした二つの階層に人間を選り分けていくだけの能力を備えているとされる最上の階層です。プラトン、アリストテレスの時代からこうした考え方はありましたから、悲しいことに、人間には能力についてランクがあることになりそうです。また、ジャーナリズムになんらかの特権があると考える考え方も、類似した基礎に立っているといえましょう。

情報技術の発達による情報の奔流は、私たちに一つの選択をナイフのように突きつけています。国民の誰もが、すくなくとも教育をうけた大人の国民の誰もがあらゆる情報を享受するに価する能力を備えている、という擬制を維持して民主政体の原則を維持するか、それとも知的エリートの存在を認めて、残りの国民は「よき牧場の羊」としての幸福を享受するものとする政治体制を容認するかということです。どちらにもそれぞれ長所と短所がありそうです。とくに「情報の害悪」が甚だしくなっている現代において、その選択は困難なものであるように思えます。

しかし、ここで一つ強調してこの話を終えましょう。人々の情報の享受と発信の能力にランクを設けようとする考え方は、それ自体で民主制度の前提を否定するものであること、このことを十分承知しておくべきだということです。」

規制推進派は最悪の暴力的ファシスト、民主主義の
根幹の破壊者であると云えると思います。
どうか、日本を滅ぼそうとする
全体主義者から人々の自由を守る為に、頑張って下さい!

投稿者: kagami
投稿時刻: 2004年07月21日 20:37

こどものネット接続の情報ではありませんが、中国での検索サイトに関する記事です。

2002年中国政府は2週間ほど「google」へのアクセスを封鎖したようです。

http://pcweb.mycom.co.jp/news/2002/09/17/11.html

こちらは、世界各国のネット監視のニュースソースです。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040625-00000005-wir-sci

現在の中国では、「google」へアクセスできるようですが、当局に問題視されそうな言葉をキーワードとして入力すると、なぜかフリーズしてしまうそうです。

投稿者: daten
投稿時刻: 2004年07月21日 23:33

微妙にずれる気もしますが
Filters & Freedom 2.0
http://www.epic.org/bookstore/filters2.0/

Not in Front of the Children: Indencency, Censorship, and the Innocence of Youth
http://www.powells.com/cgi-bin/biblio?partner_id=24075&cgi=biblio&inkey=65-0809073994-2

青少年に有害! こどもの「性」に怯える社会
http://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_detail.cgi/?bibid=02453088

とか性表現関連だとありますね。犯罪統計ネタは「反社会学講座」でもでてきますか。

コンテンツフィルタリングがいかに(まともなものを排除したがるという方向で)ダメかという話で、
もっとも社会的に高く評価されるであろうものは
http://cyber.law.harvard.edu/filtering/
の "Sites Blocked by Internet Filtering Programs" ですかね。
中国とか中東についての調査報告もそこにありますが、今回の議論の対象からは外れるような気がします。

もう少し時間があれば、ネタ探しできるんですけど、とりあえず。

投稿者: 崎山伸夫
投稿時刻: 2004年07月22日 03:15

あと、佐世保の事件の問題についてはid:gyodaiktさんのところで論壇サーベイをやってるので、参考になるかも。
って、東さんはすでに目をとおしているのでは、とも思いましたが念のため。

投稿者: 崎山伸夫
投稿時刻: 2004年07月23日 00:28

みなさん、いろいろ情報ありがとうございます。
メールで情報を寄せてくださった方もいて、感謝しています。

ところで、どうも規制推進論の基礎となっている「ネット利用と犯罪増加に正の相関がある」的な議論の根拠が見つからないのですが、だれか統計資料などご存じのかたいませんか?

投稿者: hazuma
投稿時刻: 2004年07月23日 02:09

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