kajougenron : hiroki azuma blog
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韓国に行ってきました(1)
投稿日時:2006年04月06日08:40
こんにちは。東浩紀です。昨年までは年度末も新年度もない生活を過ごしていたのですが、今年は副所長就任ということもあって、妙にごたごたしていました。みなさんはいかがお過ごしでしょう?
というわけで、遅い報告になってしまいましたが、実は3月20日から25日まで、また韓国に行ってきました。今回はGLOCOMの出張で、「韓国のネット事情」と「韓国のゲーム研究」の二つを柱として、ITコラムニストのキム・ジュンデ氏、DCinside創設者のキム・ウシク氏、ゲーム研究者のパク・サンウ氏などにインタビューをしてきました。

パク・サンウ(Park Sang Woo, 박상우)氏
総じて有意義だったのですが、僕にとってとくに興味深かったのがパク・サンウ氏です。
パクさんは現在41歳。韓国のゲーム研究の第一人者で、gamestudy.orgの主要メンバーでもあります。学生運動から転向して1990年代にゲーム評論を立ち上げ、大学での研究活動や評論活動のかたわら、いまではゲームビジネスのコンサルタントも手掛けています。研究の背景は意味論で、A・J・グレマスの「意味の四角形」とロジェ・カイヨワの遊戯論を組み合わせて議論を行っているとのこと。MMORPGには批判的でコンソール機に「政治的革命の可能性」を感じており、主著のタイトルは『ゲームに革命する力を』(『少女革命ウテナ』からの引用!)だそうです。日本語もできて、僕の『動物化するポストモダン』はすでにお読みでした。MMORPGと動物化の関係についてなど、最近まさに僕が考えていたことが話題になったりして、翻訳を介しながらも白熱したインタビューになりました。
パクさんの前に二人研究者にインタビューし、すでに韓国のゲーム研究が日本より活発で、しかもレベルが高いことは分かっていたのですが、パクさんとの対話でますます確信を深めました。このインタビューの模様は、GLOCOMの機関誌である(と同時に、副所長就任とともにその編集までやることになってしまった)『智場』107号に一部掲載される予定です。

インタビュー光景:新村(シンチョン)駅近くのカフェで行いました
ちょうどタイミングがいいことに、GLOCOMではこの春、井上明人くんという若い研究者が「コンピュータ・ゲームのデザインと物語についての研究会」を立ち上げたばかりです。もしこの研究会がうまく機能すれば、それの絡みでパク・サンウさんを日本にお呼びできるかもしれません。というか、ぜひお呼びしたいものです。
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