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オタク世代論補足

友だちに「これからは汐音モエモエ日記で、そしてそれのみでいけ!」と強くアドバイスされたのに(だからトップ絵も変えたのに)、懲りずにちょっと書きます。。。。

少し日にちが経ちましたが、岡田斗司夫さんの「オタク・イズ・デッド」騒動をネットで眺めていて、思い出したことがあります。といっても、大した話ではないのですが、イベントレポを見るかぎり、岡田さんにも『動物化するポストモダン』で提案したオタク3世代区分が使っていただけたようなので(それとも、ルポを書いたひとがまとめているだけかな? まあ、ともかく)、あの区分の使用法を整理しておこうというわけです。

実は、僕があの世代区分を本で提案するまえに、竹熊健太郎さんや小谷真理さんから、「これはひとつ世代がずれているんじゃないの」と指摘されたことがありました。彼らによれば、全共闘世代こそがオタク第1世代で、新人類はその追随者にすぎない。同じことが宮台さんや笠井さんにも言われた気がするので、それは多くのひとの共通感覚なんだと思います。なるほどなあ、と思いました。

にもかかわらず、僕が1960年近辺生まれを「第1世代」にした理由には、実は1981年の「アニメ新世紀宣言」イベントと、やはり同年のDAICON3があります。むろん、僕は当時10歳だったのでリアルタイムで経験できたわけではないのですが、それぞれのイベントについては、あとで何度も話を聞きました。そんな強烈なイベントを20歳内外で体験した人々こそ、オタクの第1世代と呼ぶべきなのではないか。それが僕のオタク観の中心になったわけです。そしてそれは、実際に、オウム真理教徒の世代であり、また『エヴァンゲリオン』の制作者の世代でもありました。

ちなみに、僕自身は、小学生から中学生にかけてディープな小松左京ファン、新井素子ファンだったので、DAICONのほうは名前だけですが数年後に知っていました。1983年の僕は、中学受験が終わったと思ったら、うる星やつらのチーフディレクターが押井守でなくなって凹んでいました。同じように、小松さんや新井さんのエッセイでDAICONのことを読んで、「ああ、ここでも間に合わなかった」と悲しい想いをしたことを覚えています。ネットがあれば、小学生でもがりがり情報を集めていたのですが、当時はそんな環境はなかったのです。

……というわけで、1960年近辺生まれを第1世代とすることは決まったのですが、ではなんで1970年近辺生まれが第2世代なのか?

これは実は深い意味はありません。というよりも、深い意味をもたせないというのが、この世代を挿入した意図でした。

いまさらこんなことを言っても信じてもらえないかもしれませんが、僕は実は、『動物化するポストモダン』が世代論やオタク論に偏ることを本気で避けたいと思っていました。もし「世代」に強い意味をもたせるとしたら、オタク第2世代は、1970年近辺生まれではなく、1980年近辺生まれ、つまり、いま第3世代と言われているあたりに設定するべきでした。そうすれば、第1世代が第2世代に変わった! これからは世界設定じゃなくて萌えだ! という話なのでまとまりがいいのです。実際、『動物化するポストモダン』の内容からしても、そうなるべきでした。第1世代はシニシズム、第3世代は動物、というのが、あの本の(きわめて大雑把に要約すると)主張なのですから。

にもかかわらず、主張が弱くなるのを承知で第2世代を入れたのは、「世代」という言葉を単純に出生年代区分として使いたかったからです。1960年生まれは第1世代、1970年生まれは第2世代、1980年生まれは第3世代、という区分は、出生年を区分して示しているだけなので、深い意味をもたないと思ったのですね。実際はそうなりませんでしたが……。

というわけで、あの世代区分は、こういう風に使うべきなのです。あなたの出生年から1950を引く。それを10で割ったのがあなたのオタク世代です。

1971年生まれの僕は、オタク2.1世代。1959年生まれの宮台さんは、オタク0.9世代。1991年生まれの君(僕の読者のなかで年齢が確認できた下限)は、オタク4.1世代。こうすると、1950年生まれはオタク0世代ということで、団塊=全共闘世代(1947-49年生)直後からオタク化が始まったという図式になります。便利というか、内容がないというか、こういう区分なのですね。


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