kajougenron : hiroki azuma blog
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ここは、批評家・東浩紀が運営するブログサイトです。東浩紀の経歴や業績については、当ブログの親サイトに情報があります。hiroki azuma portalをご覧ください。
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SF2.0報告
投稿日時:2006年07月10日19:37
こんにちは。東浩紀です。
下のエントリでも告知したように、先日、宮城県の松島で行われた日本SF大会で、桜坂洋さんとトークショーを行ってきました。星雲賞長編部門を受賞したばかりの新城カズマ氏も急遽参加してくださり(ありがとうございます!)、午前1:30から明け方の5:30まで、延々4時間、SFとライトノベルと未来について話し続けてきました。写真は3:30のものです。桜坂さんと僕が眺めているのは、2ちゃんねるの実況スレですね。
「SF2.0」というタイトルにもかかわらず、「2.0」ってなによ、という話題はほとんど出ず、「ギートステイト」の内容も話さなかった気がするのですが(思えばここらへんは試験放送のときに話してしまったのでした)、けっこう面白いネタが続いていたと思います。この鼎談の一部は、夏コミで出す新刊に収録される予定です。
ところで、2回ほど試みて思ったのですが、ネットラジオの後半で中継スレの質問に答えるというこの形式、けっこういいかもしれません。
流行のポッドキャスト、というかブログの特徴は、ネットの「あちら側」でさまざまな処理がなされることで、ユーザが時間的・空間的制約に囚われず、必要なときに必要なデータを効率よく取り出せることにあります。それこそが「ウェブ2.0」と呼ばれているわけですが、それに較べれば、僕たちのこのネットラジオ+実況スレという形式は、まったく2.0的ではない。夜中にPCの前に貼り付いて、実況スレまで見ろ、というのは、時間的・空間的制約を最大に強いるものであり、もうほとんどネット的ですらないわけです。内容の検索もできませんし、のちの資料にもならない。
しかし、そういう制約があるからこそ生まれる独特のグルーブ感があって(とくに深夜だと)、どうやらそれが桜坂さんと僕の会話には合っているらしい。そんなことを帰りの新幹線のなかで話していました。検索にあえて背を向ける欲望、という存在を自分たちのものとして確認できた、という点で、これは、ギートステイトのプロジェクト内容にも直に関係する経験でもありました。
というわけで、SF2.0とかいっておきながら、僕たちのネットの使い方はぜんぜんウェブ2.0的ではなかった、という落ちでした。まあ、それって単におまえらが旧世代だからだよ、とか言われてしまえば、そのとおりなのかもしれません。
とにかく、僕たちとしてはこの方法は気に入ったので、ギートステイトのネットラジオはまたやろうと思っています。そのときはまたお聴きください。
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