kajougenron : hiroki azuma blog

about

渦状言論へようこそ。

ここは、批評家・東浩紀が運営するブログサイトです。東浩紀の経歴や業績については、当ブログの親サイトに情報があります。hiroki azuma portalをご覧ください。

navigation

カテゴリー

critique [72 items]
glocom [15 items]
hajou [20 items]
misc [35 items]
moblog [30 items]
recent works [14 items]

archive navigation

blog entries at 【2005年10月】

波状言論S改発売迫る

hajou.jpg

新刊『波状言論S改』の発売日が決定しました。11月10日の配本となります。装幀は西島大介+ミルキィ・イソベ。見てのとおりすばらしい出来です。内容も、共著者の顔ぶれを見ればあらためて言うまでもないと思いますが、たいへん高密度な議論になっています。

思えば、僕が商業で本を出版するのは2年半ぶりです。この2年間、僕自身は波状言論とisedで膨大なテキストを生産してきたのですが、ネットを見ない読者には伝わりにくかったかもしれません(とここで記しても仕方ないのかもしれませんが)。

いずれにせよ、これを機会に出版界にも復帰したいところです。12月には、書店さんで二つほど刊行記念トークショーを予定していますので、そちらも楽しみにしてみてください。

IT-PLUS第3回

IT-PLUSに久しぶりに原稿を書きました。

ライトノベルブームと『ファウスト』の行方

情報自由論公開開始

遅くなりましたが、情報自由論のテキスト公開を開始しました。

波状言論>情報自由論

まだ注の文章が抜けているversion0.9ですが、本文はすべて読める状態になっています。

最近の仕事200511

■単行本

・『波状言論S改 社会学・メタゲーム・自由』
東浩紀(編)
大澤真幸、北田暁大、鈴木謙介、宮台真司との共著
青土社、定価1600円
#『波状言論』掲載の3鼎談の単行本化。表紙は西島大介+ミルキイ・イソベ。

■印刷媒体

・「監視と自由が一体になった情報社会」
エッセイ
「潮流05」第3回
『論座』12月号、朝日新聞社

・「オタク都市と科学都市がはらむズレを体感せよ!」
北田暁大、森川嘉一郎との鼎談
『論座』12月号、朝日新聞社

・「ゲーム的リアリズムの誕生 動物化するポストモダン2・補遺」
『ファウスト』vol.6 SIDE-A、講談社

・「(題未定)」
台湾版『ファウスト』刊行開始記念
太田克史、佐藤友哉、清涼院流水、西尾維新ほかとの座談会
『ファウスト』vol.6 SIDE-A、講談社

・「情報社会を理解するためのキーワード20」
濱野智史とともに監修
制作:国際大学GLOCOM東浩紀研究室
『InterCommunication』no.55、NTT出版


■ネット

・「なめらかな会社
楠正憲、近藤淳也、鈴木健、八田真行、村上敬亮とのシンポジウム
ised@glocom」倫理研第5回、国際大学GLOCOM

A conversation between Hiroki Azuma and Doug McGray on literature, anime, and otaku culture in contemporary Japan
インタビュー(英語)
US-Japan Innovators Programの一部
Japan Society

■波状言論

・特になし

■講演など

・「データベース消費の誕生」
講演(日本語)
「第3回青江国際漫画セミナー」の一部
青江文化産業大学国際漫画研究所、ハンギョレ新聞社主催
11月2日10:50-11:40
ソウル日本文化センター、ソウル光化門

・「新時代を生きるために」
講演および滝本竜彦とトークショー
早稲田大学サークル「Worlds.」主催
11月5日14:00-16:10
早稲田大学15号館301教室、東京都豊島区
→詳しくはこちら

・「ised@ICC:情報社会をオープン にする」
鈴木健、白田秀彰とのトークショー
ICC主催のised出張版:「Possible Futures」展トークイベントのひとつ
11月6日14:00-
ICC5Fロビー
→詳しくはこちら

・「情報社会をどう捉えるか:ポストモダンの行方」
講演
同志社大学政治学研究会主催
11月18日13:15-
同志社大学新町キャンパス尋真館20番教室

・「情報社会をどう捉えるか:二層構造、ゲーム、解離、環境管理」
講演
C&C振興財団寄附講座「情報社会学」の一部
11月25日18:30-20:00
多摩大学ルネッサンスセンター、東京都港区
→詳しくはこちら

・The forefront of Japanese pop literature and criticism : "light novels", games and otaku imagination
講演(日本語)
11月29日18:00-
The Donald Keene Center, Columbia University, New York, NY

・Otaku Unmasked : The Life, Death & Rebirth of Japan's Pop Culture
佐藤大、Douglas McGrayとのパネルディスカッション(日本語+英語)
11月30日18:30-
Japan Society, New York, NY
→詳細はこちら


■そのほか

・『朝日新聞』11月7日夕刊文化面に波状言論の記事がちょっと載る
・「まるごと戯言パンフレット」(講談社、無料)に一言寄せる
・「MORGEN」no.54に『テヅカ・イズ・デッド』刊行記念トークショーの要約が掲載

最近の仕事200510

■印刷媒体

・「コンテンツ研究の環境整備を急げ」
エッセイ
「潮流05」第2回
『論座』11月号、朝日新聞社

■ネット

・「蔓延る(はびこる)ダメアーキテクチャ
小倉秀夫、加野瀬未友、北田暁大、崎山伸夫、白田秀彰、高木浩光、辻大介とのシンポジウム
ised@glocom」倫理研第5回、国際大学GLOCOM

・「ライトノベルブームと『ファウスト』の行方
エッセイ
第3回
IT-PLUS、日本経済新聞社

■波状言論

・特になし

■講演など

・「「マンガの近代」の超克」
伊藤 剛、夏目 房之介とのトークショーおよびサイン会
伊藤 剛著『テヅカ・イズ・デッド』刊行記念
10月29日14:00-17:00、紀伊國屋書店新宿南店、東京都新宿
→詳しい情報はこちら

■そのほか

・伊藤剛『テヅカ・イズ・デッド』(NTT出版)に帯を寄せる

日本SF大賞予備選考

こんばんは。原稿そのほかでぎりぎりまで来ている東です。

さて、あまり知られていませんが、僕は昨年より日本SF大賞の予備選考委員なるものを拝命しています。最終選考の候補作を絞り込むために、推薦作を探してきて日本SF作家クラブ事務局に報告する役割です。

今年は僕は以下の4作を推しました。作家クラブ会長より許可が得られましたので、公開します。みなさんも、よかったら読んでみてください。

それにしても、山田正紀氏より委員就任の打診を受けたときには、「ライトノベルやアニメやゲームから過激に作品を選んできていい」と言われてすいぶん勢い込んだものですが、結果として今年はえらく穏当なものになっています。というより、いつのまにか新城カズマや桜坂洋の名前が普通に選考対象になるような時代になってしまって、僕の選考基準が追い越されているのですね。来年こそは、あっと驚くような作品を「SF」だと言い張ってみたいものです。

なお、以下に記された推薦理由は一部ネタバレを含んでいます。未読のみなさんはお気をつけください。


(以下日本SF作家クラブに提出した原稿)

推薦作は4つです。
推薦の優先度が高い順に並べています。

・『サマー/タイム/トラベラー』新城カズマ
・ハヤカワ文庫JA

青春小説、あるいはタイムパラドックスSFのかたちをとって記された、「大きな物語の喪失」についての物語。ヒロインの悠有は、現代社会における「失われた未来」を象徴する存在(というのが評者の解釈)。随所に挿入される先行SFへの言及や社会学的、経済学的なペダントリーも気が効いている。小品ではあるが、作者の旧作および今後の可能性にかけて、ここはぜひ受賞を検討したい。

・『象られた力』飛浩隆
・ハヤカワ文庫JA

独特の言語感覚と数学的とも言える美学が生み出した傑作群。情報がそのまま物理的世界を変容させていく感覚は、イーガンにも通じる。短編集ではあるが、『グラン・ヴァカンス』のヴィジョンと併せ大賞受賞に値する。


・『All you need is kill』桜坂洋
・集英社スーパーダッシュ文庫

リセットが効かない人生=物語と、リセットが効くゲームの関係をミリタリーSFに仕上げた実験的で思弁的な(と評者は感じた)作品。アイデアと物語展開の鋭さはすばらしい。作者はほかにもゲーム的感性を導入した作品をいくつか発表している。短い作品なので大賞受賞には無理があるかもしれないが、候補作として検討したい。

・『デカルトの密室』瀬名秀明
・新潮社

ロボットSFのかたちをとって記された、意識の本性についての思弁小説。ネットワークに拡散した思考が、「自意識」になるため殺人という特異点を必要とするという中核的なアイデアは、評者が専門としているフランス現代思想とも近いものを覚え興味深い。新本格の作風が取り込まれており、ハイブリッドなエンターテインメントになっている点も評価できる。作者はすでにいちどSF大賞を受賞しているが、候補作には残したい。

misc