kajougenron : hiroki azuma blog

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渦状言論へようこそ。

ここは、批評家・東浩紀が運営するブログサイトです。東浩紀の経歴や業績については、当ブログの親サイトに情報があります。hiroki azuma portalをご覧ください。

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blog entries at 【2006年07月】

今後の出版予定

東浩紀です。こんばんは。

国際大学GLOCOMのほうは、この7月末で退職することが決まりました。ブログで同人活動ばかり書いているのも何なので、今後の出版予定をお知らせします。

(1)まず懸案の『ゲーム的リアリズムの誕生——動物化するポストモダン2』。講談社現代新書さんです。順調かつ確実に遅れています。本当はいまごろはとうに出版しているはずだったのですが、申しわけありません……。>関係各位

言い訳になりますが、これほど脱稿が遅れているのは、桜坂さんとラノベの現在についていろいろ議論した内容や、新城カズマさんの『ライトノベル「超」入門』や稲葉振一郎さんの『モダンのクールダウン』の内容をすべて取り入れ、東的ラノベ論の「最終解決」を出そうとしているからです。連載バージョンからかなりアップデートされた、書き下ろしといっていい内容のものになっていますので、その点だけはご期待ください。

正直、これだけライトノベルがブームになってしまうと、いまさらぬるい本も出版できないので、かなり緊張しています。

ほか、今年から来年にかけて出版予定のものとしては、

(2)対談集『コンテンツの思想』(仮)。青土社さんから。桜坂、新城両氏との鼎談が語り下ろしで収録されます。実は僕たちは、あのSF大会の1週間後、また徹夜で鼎談を収録していたのでした。同人誌に収録されているSF大会版は、むしろこの鼎談の第1部という感じですね。

(3)評論集『東浩紀 L/S/D』(仮)。2001年以降書き散らしてきた様々な文章を、L(文学)、S(社会)、D(デジタル)という3視点で切って、3巻本の評論集にしようという無謀な企画です。原稿用紙で軽く1000枚は超える予定です。出版社名は伏せますが、こんな無謀な企画が通るものなんでしょうか。そもそも売れるんでしょうか。たいへん心配な企画です。

(4)対談集『東京論(題未定)』。NHK出版から。北田暁大さんとの語り下ろし対談企画です。

……というわけで、今年から来年にかけては出版ラッシュですので、お楽しみに。これらが一段落ついたら、情報社会論関係の小さな本を書き下ろす予定です。ほか、isedの書籍化も動いていますが、こちらは量が量なので少し遠くなりそうです。

ギートステイト・ハンドブック

hajou_cm70_cover.jpg

波状言論新刊のお知らせです。

今回の波状言論では、最近このブログで話題にすることの多いプロジェクト・ギートステイトのガイドブックを作りました! A5版44ページ、表紙は笹井一個さん書き下ろしです。

例によって文字ばかりの色気がない本ですが、読み応えはたっぷりのはずです。桜坂洋さん、鈴木健さん作成の未来設定や企画会議の抜粋ほか、先日のSF大会会場で行われた新城カズマさんとの鼎談も収録されています。僕たちが連日いったいなにをやっているか、なにを考えてこんなことをやっているのか、この本で概略がつかめると思います。SFとライトノベルの読者は必見です。頒価は600円です。

以下、サンプルページをPDFでアップロードしました。

http://www.hajou.org/geetstate/cm70/hb_pp2-3.pdf(目次)

http://www.hajou.org/geetstate/cm70/hb_pp20-23.pdf(鼎談)

http://www.hajou.org/geetstate/cm70/hb_p26.pdf(未来設定)

8月13日、コミケ会場で販売します。波状言論のブースは、<日曜日西地区ま-02b>です。

ぜひご来場ください!

最近の仕事200608

■印刷媒体

・「映画版『日本沈没』には「日本」が欠けている」
エッセイ
「潮流06」第12回(最終回)
『論座』9月号、朝日新聞社

・「ライトノベルという「環境」」
エッセイ
「東浩紀ジャーナル」第2回
『SIGHT』29号、ロッキングオン

・「自分の中にルーツを作れ」
イシイジロウ、佐藤大との鼎談
『ライトノベルを書く!』
小学館
#ガガガトークで行われた鼎談の圧縮再録

・「いま、もっとも「危険な人物」」
紹介記事
『ダカーポ』8月16日(8月2日発売)号
マガジンハウス

■ネット

・「なめらかな社会とその敵
楠正憲、近藤淳也、、白田秀彰、鈴木健、八田真行、村上敬亮とのシンポジウム
「ised@glocom」設計研第7回(最終回)、国際大学GLOCOM

・「批評家とエンジニアが予測する2045年の世界--プロジェクト「ギートステイト」
鈴木健との共同インタビュー
CNET Japan

・「ギートステイト制作日誌
桜坂洋、鈴木健との共同連載:ブログ形式
CNET Japan

■同人誌

・『ギートステイト・ハンドブック』
桜坂洋、新城カズマ、鈴木健との共著
鼎談、未来設定、企画会議議事録ほか。A5、42p。
波状言論

■講演など

・「オタク・ルネッサンス——80年代アニメ美少女編」
江戸栖方、キムラケイサク、ひのき一志とのトークショー
8月22日19:30-
LOFT/PLUS ONE、新宿区歌舞伎町

・「わが国におけるPCゲームの現状と今後の展望」
ラウンドテーブル
CEDEC 2006内、トラック「R10」
8月30日15:00-
昭和女子大学、東京都世田谷区

■そのほか

・『朝日新聞』8月15日号夕刊文化欄にコメント掲載。
・8月13日、コミックマーケット70に出店。西地区「ま」02b。

最近の仕事200606-07

■印刷媒体

・「ゲーム大国らしい研究体制を」
エッセイ
「潮流06」第10回
『論座』6月号、朝日新聞社

・「ライトノベルという驚き」
エッセイ
「潮流06」第11回
『論座』7月号、朝日新聞社

・「親と社会の「見守り」欲望が蔓延している」
高木浩光との対談
『論座』7月号、朝日新聞社

・「ゲーム/物語/RMT」
パク・サンウへのインタビュー(井上明人とともに聞き手)
『智場』107号、国際大学GLOCOM
一部ネットで公開

■ネット

・「ガガガトーク第2弾」
イシイジロウ、佐藤大との鼎談]
第1回
第2回
第3回
第4回
podcastingによる音声版の公開もあり

■講演など

・「情報社会の二層構造/ゲーム、解離、環境管理」
講演
C&C振興財団寄附講座「情報社会学」の一部
6月9日18:30-20:00
多摩大学ルネッサンスセンター、東京都港区
→詳しくはこちら

・「SFファイブリーグ」
バラエティ企画?
第45回日本SF大会「ずんこん」内企画
7月8日21:30-23:00

・「SF2.0」
桜坂洋との対談
第45回日本SF大会「ずんこん」内企画
7月9日1:30-
ギートステイトでネット中継を予定

■そのほか

・6月20付で国際大学GLOCOM副所長を辞任。
・7月末付で国際大学GLOCOMを辞職、フリーの批評家兼研究者に。
・6月19日夜と7月8日深夜にギートステイト関連のネットラジオを開設。

SF2.0報告

DSCN3238.JPG

こんにちは。東浩紀です。

下のエントリでも告知したように、先日、宮城県の松島で行われた日本SF大会で、桜坂洋さんとトークショーを行ってきました。星雲賞長編部門を受賞したばかりの新城カズマ氏も急遽参加してくださり(ありがとうございます!)、午前1:30から明け方の5:30まで、延々4時間、SFとライトノベルと未来について話し続けてきました。写真は3:30のものです。桜坂さんと僕が眺めているのは、2ちゃんねるの実況スレですね。

「SF2.0」というタイトルにもかかわらず、「2.0」ってなによ、という話題はほとんど出ず、「ギートステイト」の内容も話さなかった気がするのですが(思えばここらへんは試験放送のときに話してしまったのでした)、けっこう面白いネタが続いていたと思います。この鼎談の一部は、夏コミで出す新刊に収録される予定です。

ところで、2回ほど試みて思ったのですが、ネットラジオの後半で中継スレの質問に答えるというこの形式、けっこういいかもしれません。

流行のポッドキャスト、というかブログの特徴は、ネットの「あちら側」でさまざまな処理がなされることで、ユーザが時間的・空間的制約に囚われず、必要なときに必要なデータを効率よく取り出せることにあります。それこそが「ウェブ2.0」と呼ばれているわけですが、それに較べれば、僕たちのこのネットラジオ+実況スレという形式は、まったく2.0的ではない。夜中にPCの前に貼り付いて、実況スレまで見ろ、というのは、時間的・空間的制約を最大に強いるものであり、もうほとんどネット的ですらないわけです。内容の検索もできませんし、のちの資料にもならない。

しかし、そういう制約があるからこそ生まれる独特のグルーブ感があって(とくに深夜だと)、どうやらそれが桜坂さんと僕の会話には合っているらしい。そんなことを帰りの新幹線のなかで話していました。検索にあえて背を向ける欲望、という存在を自分たちのものとして確認できた、という点で、これは、ギートステイトのプロジェクト内容にも直に関係する経験でもありました。

というわけで、SF2.0とかいっておきながら、僕たちのネットの使い方はぜんぜんウェブ2.0的ではなかった、という落ちでした。まあ、それって単におまえらが旧世代だからだよ、とか言われてしまえば、そのとおりなのかもしれません。

とにかく、僕たちとしてはこの方法は気に入ったので、ギートステイトのネットラジオはまたやろうと思っています。そのときはまたお聴きください。

ただいま実況始めました

新城カズマ氏が飛び入り参加しています。

明日深夜トークショー中継

告知です。

明日(土曜日)の深夜1:30より、ギートステイトのページで、桜坂洋さんとのトークショーを生中継いたします。ふるってお聴きください。

稲葉振一郎氏と対談

次号の『InterCommunication』誌で、稲葉振一郎さんと対談を行うことになりました。稲葉さんとのお仕事は、意外なことにはじめてです。

稲葉さんの『モダンのクールダウン』は、『動物化するポストモダン』そのほか、僕の著作への言及を数多く含んでいます。したがって、話はそこらへんから始まることになると思いますが、この対談はネットでも関心が高そうです。

そこで、話題を受け付けてみようと思います。対談収録は明日(7月4日)なのですが、なにか僕たちに語ってほしいネタがあるひとは、僕宛にメールで送ってみてください(個別の返事は期待しないでください)。対談の参考にさせていただきます。

なお、この対談については、『智場』企画が流れたことを告知した直後、ある同人批評サークルさんから、夏コミ新刊用にオファーがありました。このところ同人批評界から距離を取ろうとしていたところだったので、そちらへの掲載は遠慮しました。しかし、そちらには稲葉さんのロングインタビューが掲載される予定で(これは対談以前に進んでいました)、その原稿を送ってもらって拝見したところ、けっこう面白くて、その内容と今回の対談は深く関係しそうな感じです。

対談掲載を断ったことの埋め合わせとして、ささやかながら宣伝に協力しようと思ったのですが、サークルのブログを見るとまだ新刊告知がされていないようですね。稲葉さんの読者の方は、コミケで探してみましょう。

misc