kajougenron : hiroki azuma blog

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渦状言論へようこそ。

ここは、批評家・東浩紀が運営するブログです。東浩紀の経歴や業績については、hiroki azuma portalをご覧ください。

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blog entries at 【2008年09月】

ゼロアカメンバー変更のお知らせ

こんばんは。ブログではご無沙汰している東浩紀です。

先週の土曜日は、娘の保育園の運動会で綱引きに参加しました。いまでも激しい筋肉痛に襲われています。日曜日は、市原で象に乗ってきました。そんな毎日を送っています。

さてさて。

本日、ゼロアカ道場第四関門の突撃取材として、4チームの作業場を8時間!かけて巡ってきました(1チームは先週収録済み)。その模様は、文フリより前にはネットで公開される予定です。お楽しみに。

それで、そんな長丁場の取材、当然のことながらさまざまにおもしろいできごとがあったわけですが、とりあえずいまはひとつ簡単なご報告を。

ゼロアカ門下生のうち、みなみさんが本日、第4回関門への参加を辞退されました。じつは彼女は、関門課題の同人誌制作にまったく参加しておらず、またパートナーのやずやさんとも連絡が途絶えがちでした。ですからぼくたちもひそかに心配していたのですが、今日になって、本人の意思が伝えられたかたちです。

そこで急遽、ぼくと太田さんで協議して、第3回関門で次点扱いで落選していた三ツ野陽介さんを繰り上げ合格とし、もし本人の同意があれば第4回への挑戦の権利を与えることにしました(その模様はすべて撮影されているので、編集部がアップする気なのであればアップされることでしょう)。そして三ツ野さんにその旨を伝えたところ、挑戦の意思があるとの答えだったので、今日よりやずやさんとチームを組んで、第4関門に挑戦してもらうことになりました。文フリ前一月強に迫った段階でのあまりに急なメンバー変更なので、やずや+三ツ野チームについてのみ、変則的ですが少し締め切りを伸ばします。

というわけで、今日からやずや+みなみチームは、やずや+三ツ野チームに生まれ変わりました。太田さんにぜひ書け、いますぐ告知しろと言われたので、公式サイトより一足先にここでお知らせします。

よろしく!


おいおい、そんな繰り上げ当選ありなのかよ! 聞いてないよ!と思うひともいるかもしれませんが、ぼくたちもまさかこんなことになるとは思いませんでした。聞いてないよ!と叫びたいのは、ぼくたちです。いやはや……。

しかしそれでも、ゼロアカ道場としてはできるだけ多くの挑戦者に門戸を開いたほうがいだろうということで、予想外の状況に対してこのような判断を下しました。こうなった以上、奇跡の復活を遂げた三ツ野さんには、ぜひ第4回関門で、彼をいちど落としたぼくを後悔させるような華麗な活躍を見せてもらいたいものです。というか、彼もきっとそのつもりでしょう!w そう信じる!

それにしても、この時点での「辞退」には主催側として当惑を隠せません。次号『パンドラ』はゼロアカ特集なのですが、そちらはしかたないので古い情報のまま出版になります。困ります。もしほかに辞退したいひとがいるのなら、いまからでもいいのでさっさと申し出てください。また、道場破りのひとも本気のひとだけ参加でお願いします。10000部デビューというのは、冗談ではないのです。ひとも予算も動いているのです。

まあ、三ツ野さん復活で、結果オーライになることを望んでいます。

というわけで、そんなドタバタが続くゼロアカですが、門下生の同人誌は意外とおもしろいのが作られそうです。その点だけはご期待ください。

環境知能&9月22日

著者のひとりとして参加している新刊が出ました。冒頭のシンポジウムに参加しているほか、下條信輔さんとの長い対談が語り下ろしで載っています。

環境知能のすすめ——情報化社会の新しいパラダイム

あ、あと『サイエンス・イマジネーション』 出版関係で、今月22日に新宿紀伊國屋ホールで、瀬名秀明さん、出渕裕さんとともにシンポジウム「『サイエンス・イマジネーション』刊行記念〜科学とSFが夢を育む〜」を行うことになりました。

詳細は紀伊國屋さん、あるいはNTT出版さんにお問い合わせください。

上記シンポジウムですが、この投稿を公開した直後、NTT出版の『サイエンス・イマジネーション』 担当者より連絡があり、「シンポジウムは中止」とのことです。

なんでも、NTT出版さんと紀伊國屋さんとのあいだで連絡の行き違いがあり、出演者のスケジュールだけ抑えたものの、開催は不可能になったとのこと。ぼくのところには、上記の投稿をしたあとでようやく連絡が来ました。

正直、呆れて言葉が出ません。ぼくも暇ではないので、スケジュールを押さえるならちゃんとしてもらいたいですね。とりあえずそういうことでした。

スカイ・クロラ見ました

たいへん遅まきながら、『スカイ・クロラ』を、昨日ようやく見てきました。

みなざんご存知のように、僕は押井ファンを自称しています。しかし、ふと振り返ってみれば、『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー』に衝撃を受けてから四半世紀、押井の映画と言えばほぼ劇場に足を運んではいるものの、失望し首を傾げた経験ばかりが積み上がっています。つまりはぼくはじつは、『ビューティフル・ドリーマー』以降、押井作品に満足した経験がほとんどない。そんなんではたしてファンと言えるのかたいへんに疑問なわけですが、今回もそんな厄介な心理状況のなか、これはもう絶対に後悔する、いやな気分になるに違いない、と何重にも防衛線を張って、でも観に行かないわけにもいかないしとうんざりしながら、のばしのばしにしてきた『スカイ・クロラ』の劇場に足を運んだわけです。きっと、こういうファンを粘着とか言うのでしょう。困ったものです。

しかし!

しかし、実際に見てみれば、『スカイ・クロラ』は、たいへんに意外なことに、そして喜ばしいことに、上記のような粘着的な心理などとはまったく関係がなく、率直にすばらしい映画でした! ぼくはこの作品は名作だと思います。ぼくは嬉しいです。押井監督の映画についてこんなふうに率直に肯定の言葉が出てくるのは、四半世紀ぶりです。

僕は、この映画について人々がなにを語っているのか、ほとんど調べていません。また関連書籍(原作含め)も読んでいません。したがって、いまは作品批評を書く準備ができていません。ですから、本当に、ごく素朴な感想、というか幼稚な感想しか書けません。

そのうえで述べると、押井氏の映画では、むかしからある種の悲しみや諦めが主題になっているわけです(ループとかメタフィクションとかはその主題から要請されるコロラリーにすぎないのですね)。その主題が今回は、物語の水準でも映像の水準でも、本当にストレートに、おそらくいままでのどの作品よりも率直に描かれています。ぼくはその率直さに心を打たれました。そして、やはり押井と宮崎はライバルなのだとあらためて思いました。『崖の上のポニョ』を見れば明らかですが、宮崎映画は基本的に快楽に肯定的で、生命賛歌、映像賛歌として作られている。それこそが宮崎の人気の理由であり、またそれは彼が真の意味で芸術家であることを意味するのかもしれませんが、しかし、僕はやはり、押井のこの悲しい、去勢された不能なセカイのほうにはるかに共鳴してしまう。その感性は、おそらく批評家としての東浩紀の中核にあるものです。だからぼくは、いささか自己言及的な言い方になりますが、『スカイ・クロラ』を観ながら、この映画をいいと感じる自分の感性にあらためて触れて、自分の来し方行く末に思いを馳せたりしていました。

いまから24年前、ぼくは『風の谷のナウシカ』と『ビューティフル・ドリーマー』にほぼ同時に出会い、そして後者に惹かれたわけですが、もしあのころの僕が今年、『崖の上のポニョ』と『スカイ・クロラ』に出会ったとしたら、やはり絶対的に『スカイ・クロラ』を選んだことでしょう。

いやはや、僕が押井映画を褒める日がふたたび来るとは思っていませんでした。『スカイ・クロラ』の世間での評判がどうなっているのかぜんぜん知りませんし、映画マニアやアニメマニアの評価もまったくわかりませんが、僕は個人的に、もういちどこのような押井作品に出会えたことをとても幸せに思います。ぼくの人生にとっても、記念すべきことです。

声優の声についての論文2

ひとつきほどまえ、ここで告知した標題のプチ公募ですが、現在までで5通の応募がありました(まだ受け付けています)。ありがとうございます。

応募した方々には、簡単な受領確認のメールを送っています。受領確認のメールが届かないひとは、ご再送ください。

簡単な結果報告まで。

ぽかーん……

福田首相が辞意を表明したそうじゃないですか。

このブログで政治ネタを書いたことなどないし、これからも書くつもりもないのですが、先日出版した『リアルのゆくえ』そのほかで「東は政治に興味がなさすぎる」とかよく批判されているので、ひとことだけ。別に僕だってもともとは政治に興味がなかったわけではないけれど、この状況を前にいったい何を考えて何を言えばいいのか。また、言ったから何が変わるのか。こういう事態が繰り返されるから、みんな政治なんてどうでもいいと思うようになるんじゃないですかね。姫井某の離党騒ぎも唖然でしたが、これもひどい。なんなのでしょうか。

次は麻生首相なんでしょうか。かといって自民党の窮状は変わらないでしょう。他方で僕は最近の民主党の選挙対策バラマキ路線にも失望しきっているので、これでいよいよ本当に物を考える気がなくなりました。選挙は国民の選択だって言ったって、選択肢が実質この二つでいったいどうしろと?

さすがにそろそろ解散、固定票をもっている共産党が躍進して、ロスジェネ議員誕生といったところでしょうか。でもそれももうどうでもいいなあ。こうやって国は滅びるのだなあ。坂口安吾の『堕落論』でも読み直すか。

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