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IT-PLUS2

カテゴリー[情報社会]

IT-plusのコラム2回目がアップされました。
計算可能なリスクと計算不可能な気分

また、来るGLOCOM FORUMの予稿もアップされました。
情報社会の合意形成と設計の知:司会方針

投稿者 hazuma : 2005年08月12日 18:04
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地下鉄で手荷物検査

カテゴリー[情報社会]

ロンドンは混乱の一途を辿っていますが、ニューヨークではついに地下鉄の改札口で手荷物検査が導入されたようです(以下のリンクは英語)。

New Yorkers Handle Subway Checks as Part of Their Day

僕たちはいま、公共交通機関を身分証明なしで利用できます。そのことはいままで当然だと考えられており、したがって理論武装も必要ありませんでした。しかし、いまや世界の常識は大きく変わりつつあります。近い将来には、世界のおもな都市では、バスや地下鉄に乗るときはIDの呈示を求められるようになるでしょう(実際には、本人が意識することなく、ICカード搭載の携帯電話やパスポートによる認証機能で代替されるでしょう)。ホームレスや不法滞在外国人はバスにも電車にも乗れなくなるでしょう。

人文系の教育を多少でも受けたひとならば、この変化のデメリットを批判するのは簡単です。プライバシーの侵害、監視社会、排除社会、外国人差別の強化云々といった理屈が、すぐに浮かびます。しかし、いまやその種の言葉はほとんど説得力をもたなくなっています。もしかりに10年後、都市生活をいまと同じように自由に匿名で送りたいのならば、僕たちはかなり強力な新しい思想を生み出さねばならない。そんなことができるのかどうか、まったく自信がありません。

それにしても、いったいなんでこんな社会になってしまったのか。戦争中ならともかく、普段はバスや電車は安心して乗りたいものです。

投稿者 hazuma : 2005年07月23日 01:59
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GLOCOM forum 2005

カテゴリー[情報社会]

GforumB05.jpg

さらに続けて告知です。

来る8月14日にコミケで『波状言論 完全収録版』のcd-romを売るのは、

http://d.hatena.ne.jp/hazuma/20050714

で告知したとおりなのですが、その1週間後の20日-21日、

http://www.glocom.ac.jp/top/project/gforum/2005/about.html

に記されているとおり、「GLOCOM forum 2005 情報社会の合意形成」に参加します。

1日目のセミナーでは、isedほかさまざまなセッションが開催されます。isedは、はてなの近藤淳也氏、産業総合研究所の高木浩光氏の講演を核とする討議です。2日目のシンポジウムでは、吉田民人氏、公文俊平氏、國領二郎氏、鈴木健氏とともに「情報社会の合意形成」をテーマに議論を行います。裏番組のセッションでは、切込隊長氏やひろゆき氏も呼ばれているようです。いろいろな意味でありえない豪華なフォーラムですので、興味のあるひとはぜひ参加をお申し込みください。

なお、

http://www.glocom.ac.jp/top/project/gforum/2005/GforumB05.pdf

でダウンロードできるチラシは、TRiCKFiSHこと松谷創一郎氏のデザインです。松谷さんも、いつのまにかGLOCOMで働いています。

投稿者 hazuma : 2005年07月16日 02:30
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commonsphre.jp始動

カテゴリー[情報社会]

como_6.jpg

続けてほかの仕事の告知です。

ずっと前にこのブログで告知した「iSession Creative」ですが、そのあと鈴木謙介さんがGLOCOM内の僕のグループから離れるなど、スタッフの体制に混乱があり、動きが滞ってました。しかし、ついに始動したので告知します。名前は「commonsphere.jp」と変わっています。

commonsphere.jp

僕はこのサイトのディレクターをつとめています。最初は西島大介さんにインタビューをするとともに、キャラクターを提供してもらい、増田聡さんにコラムを書いてもらいました。

西島さんのキャラクターは、aiデータがCreative Commonsで公開されています。aiデータの公開をお願いしたのは、オープンソースを意識してのことです。jpgは、プログラムで言えばいわばコンパイルされたあとのexeファイルみたいなものだから、それだけ公開してもオープンソースとは言えない。では、アートワークのオープンソースとはなにかといえば、それはaiやpsdのデータではないかと考えたわけです。

そういえば、むかし僕の肖像を『広告』の表紙で書いてくれた青島千穂さんは、ベジェ曲線の組み合わせだけで人体を描いていました。彼女のようなアーティストにこのプロジェクトに参加してもらうと、おもしろいのかもしれません。

投稿者 hazuma : 2005年07月11日 14:48
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匿名は本当に悪か

カテゴリー[情報社会]

東浩紀です。娘が生まれたり線路に落ちたり忙しい毎日ですが、仕事もしています。

日経のサイト「ITPlus」に以下のような記事を書きました(今後も不定期で掲載されます)。

匿名は本当に悪か?

匿名というとインターネットがよく話題になりますが、匿名性の排除は、いまはネットに限らずネット外の現実社会でこそ進んでおり、僕の関心はそちらにあります。

この原稿の最後で「要は、市民全員がスマートカードだか携帯電話だかでゲートをくぐるハイパーユビキタス社会よりも、よくわからんやつでも小額の現金をもっていれば交通機関や公共施設を使えるような社会のほうがいいんじゃないか、ということである」と書いてあります。遠からぬ将来、先進国では(経済的理由と治安的理由から)IDカードがなくては地下鉄も乗れなくなるだろう、というのは僕のかねてからの持論なのですが、ちょうどこの原稿を書いた直後、ロンドンでテロが起きました。イギリスが世界に冠たる監視技術先進国であることを考えると、その予想が実現するのは意外と早いのかもしれません。

投稿者 hazuma : 2005年07月08日 15:57
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iSession Creative(仮称)予告

カテゴリー[情報社会]

こんにちは。東浩紀です。

最近、ふたたび告知することが多くなりすぎて、更新が滞りがちです。仕事も溜まってます。思わず逃避してビデオを見まくったりしています。前回のエントリで述べた動物的飽和状態そのままですね(笑)。

さて、僕はいま国際大学グローバル・コミュニケーション・センターでisedという連続シンポジウム・プロジェクトを動かしていますが、それだけをやっているわけでもありません。本日は、続く第2のプロジェクトのお知らせです。今度は、デジタル著作権サイトの構築です。

いまから1年半ほどまえ、はてなダイアリーが妙に盛り上がっていたころ、同時にローレンス・レッシグが来日するというので、一部でCreativeCommonsの日本での展開に高い期待があったのを覚えているかたも多いと思います。そのあと、これといった動きもなく、日本でのCCの動きはなんとなく低調になっていったのですが、僕自身はそれを残念に思っていました。しかも、実はCreativeCommonsの日本サイトはGLOCOMがホストしていたので、その点でも自分の力不足を感じていました。

そこで今年1月より、その状況を変えるため、GLOCOM内外のスタッフと協力し、CreativeCommonsの普及活動を中心にしながらも、より日本の状況に沿った、実践者との距離の近いデジタル著作権運動のプラットフォームを構築する作業に着手しました。その始動の目途が立ちつつあるので、ここにお知らせします。

サイトの名称は、現在仮に「iSession Creative」と名づけられています(名称は今後変更の可能性があります)。iSessionのスタッフは、いま、CreativeCommonsライセンスの新しい選択画面の整備、SamplingLicenceの日本語化、CreativeCommons本家のblogの翻訳作業、それに、新しいソシアル・コンテンツ・ネットワーキング・サービス「iSession Connector」の開発などを進めています。

また、CreativeCommonsの紹介・普及とは別に、真紀奈17才さんと協力し、同人市場を支援する著作権ライセンスを作れないか、実験的な提案を行っています。本日真紀奈さんのサイトでも告知が行われました。詳しくは、以下をご覧ください。

Derivative Only Licenceの提案

このiSessionプロジェクトは、僕が全体のコーディネーターを務めます。しかし、僕自身はデジタルにも著作権にも法律にも門外漢であり、人事や予算管理のような裏方の仕事がおもな担当です。サイトのコンテンツの構築には、多くのスタッフが協力してあたっています。全貌は徐々に見えてくると思いますので、ご期待ください。

iSessionサイトの仕様詳細が未定のため、このプロジェクトについての問い合わせは、現在暫定的にisedのメールアドレスで引き受けています(というか、この両者のGLOCOM側スタッフは実質的に同じです)。問い合わせ先は、ised-info@glocom.ac.jpになります。取材の申込などは、こちらにどうぞ。

投稿者 hazuma : 2005年04月13日 11:33
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見守りタグ

カテゴリー[情報社会]

3月16日の記事の続報。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050402-00000000-san-bus_all

「新学期が始まる五日から児童約三百人が「見守りタグ」を携帯し、通学区内(約一平方キロメートル)の三十カ所に受信機アンテナ「見守りスポット」を設置。児童がアンテナ付近を通過すると、タグから自動的に電波が発信され、これを「見守りスポット」が受信。この情報が父母らの携帯電話やパソコンにメールで瞬時に送られ、児童の居場所や登下校状況などが確認できる」のだそうだ。

「見守りタグ」「見守りスポット」とはすごいネーミングだ。普通はこんな装置をもたされたら激怒して投げ捨てると思うが、みたけ台の連中はお行儀がいいのでまじめにもっているのかもしれない。うちの妹の情報によると、みたけ台小学校もいまや往時の面影はなく、近隣小学校に優秀な児童が流れているらしいが、一発逆転で安全を売りにしようということなのだろうか。

それにしても、これは監視社会すぎる。まじで見に行こう。

投稿者 hazuma : 2005年04月02日 08:51
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母校が……

カテゴリー[情報社会]

崎山さんのblogを読んでいたら、こんな記事を発見。


2月21日付の読売新聞:
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20050221i106.htm
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050221-00000106-yom-soci
によれば、NTTデータが4月から7月にかけて横浜市立みたけ台小学校(青葉区)の児童約300人に 「ICタグから電波を常に発信する小型装置」を常時持たせて通学区域にリーダを 30箇所に設置して常時、個々の児童の位置をトレースする実験をするそうだ。 非常通報用のボタンがついているが、それとは別に常時トレースできる仕掛けと読める。

崎山伸夫のblog:冗談だよね?NTTデータさんより
元記事は消滅


これって僕の出身小学校じゃないか! いかにもそういうことをやりそうな地域だと思っていたが、やはりそうなったか……。

ちなみに僕は小学校4年生まで東京都三鷹市に住んでいて、そのあと横浜市青葉区みたけ台(当時は緑区みたけ台)に引っ越したのだった。僕の実家は、この小学校の校門のまさに正面、歩いて30秒ほどのところにあったのです。

早速有料サービスのニュース検索で元記事を読んでみたところ(著作権の問題で全文引用できないのが残念)、問題のサービスは、「同小の通学区(約一平方キロ・メートル)が対象で、ICタグから電波を常に発信する小型装置(縦六センチ、横三・一センチ、厚さ一・一センチ)を児童ら約三百人に携帯してもらう。電波の届く距離は十五メートル程度だが、受信機を三十か所に設置することで、ボタンを押さなくても、通学区内であれば児童の居場所を、親がパソコンや携帯電話のインターネットで確認できる」仕様らしい。けっこう本格的だ。僕の部屋は通学路に面していたので、自宅でまったりしててもトレースされたかも。

実験見に行くか……。

投稿者 hazuma : 2005年03月16日 20:07
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ised-d1

カテゴリー[情報社会]

こんばんは。
今日はised@glocomの第2回会議の当日なのですが、ようやく第1回の議事録がウェブ上にアップされました。

http://ised.glocom.jp/ised/

ぜひお読みください。

投稿者 hazuma : 2005年02月12日 00:57
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コム人対談

カテゴリー[情報社会]

サイバーリテラシー研究所の矢野直明氏と対談を行い、ised@glocomの狙いについていろいろ話させていただきました。

コム人対談 未来をよりよいものにするためのガイドライン

歌田さんのブログで isedに興味をもたれた方は、ぜひお読みください。

投稿者 hazuma : 2004年12月29日 14:29
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ised@glocom議事録

カテゴリー[情報社会]

東浩紀です。みなさん、お元気でしょうか。僕は元気です。

さて、前にも告知していましたGLOCOMでの新研究会、「ised@glocom」ですが、第1回議事録がようやくアップされましたので、以下お知らせします。

http://ised.glocom.jp/ised/

例によって長いです。そして、はてなグループのシステムを活かした充実のキーワードが準備されています。波状言論の鼎談並みの迫力、といえば読者のみなさんには分かってもらえるでしょうか。せっかく波状が来月で終わるというのに、こんなものをあとさらに13回も続けるのかと思うと、気が遠くなってきます。

とにかくは、ised@glocomは最高のスタートを切ることができました。講演者の鈴木謙介さんと、熱の入った議論を行ってくれた委員のみなさんに、深く感謝します。そして同時に、アシスタント&スタッフとして、テープ起こしから構成&校正、サイトの構築や連絡係、さらにはキーワード作成まで一手に引き受けてくれている慶應大学院生の濱野智史さんにも、心から感謝を。濱野さんはすばらしく優秀でした。どうもありがとう、そしてこれからもよろしく。倫理研の次回は白田秀彰さんの講演です。

ところで、最近は、はてなのほうではオタク系、こっちでは情報社会論系の話題、という棲み分けがすっかり定着した感がありますが、波状言論も次回はそうではありません。京都大学助教授の大澤真幸氏を呼び、「『自由を考える』以後」と題してたいへん密度の濃い議論を行っています。ised@glocom とも深く関連する話題が展開されていますので、そちらも楽しみにしていてください。

なお、最近あまりにコメントスパムが多いので、このエントリよりコメント欄を閉鎖することにしました。baysianフィルタを入れてはいるのですが、なぜか僕のサーバだと2回に1回はエラーが出てしまいます。何か意見がありましたら、はてなのほうに書いていただければけっこうです。

投稿者 hazuma : 2004年12月01日 01:30
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ised@glocom

カテゴリー[情報社会]

このブログでもなんどか告知してきた新しい研究会、ised@glocomがついに今月末より始動します。

http://www.glocom.jp/ised/

今後、研究会のログなど積極的に公開していく予定です。来年の夏には、公開シンポジウムも企画しています。すでに、各委員の問題意識を探るプレミーティングも10回行っており、その記録も機会があれば要約してご紹介しようと思います。

僕が言うのもなんですが、この研究プロジェクト、委員のみなさんもたいへんおもしろがってくれていて、とても良い成果が生まれそうです。スタッフも妙に気合いが入っていて、鈴木さんと濱野くんは連日glocomに泊まりこみの事態になっています。この二人には『波状言論』のほうでも仕事を頼んでいるので、なんというか、僕はもう足を向けて寝られません。。。。

いずれにせよ、これから1年半、途中で垂れることなく、12回にわたって刺激的な議論を発信し続けようと思います(僕自身としては、『波状言論』が終刊するというのに、またかよ! という感じがしないでもないのですが 笑)。公式サイトでも書きましたように、ised@glocomの読者は、一部の専門家ではなく、ネットを思考の場としているみなさんです。ぜひご期待ください。

投稿者 hazuma : 2004年10月18日 14:54
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iSession

カテゴリー[情報社会]

こんにちは。めずらしいことに3日をおかずの投稿です。

友人の、そしていつのまにかGLOCOMの同僚になっていた鈴木謙介さんが、iSesson Creativeというサイトを立ち上げました。このプロジェクトは、GLOCOMの公式のものではありますが、実質的な運営者は鈴木さんひとりです。鈴木さん自身による解説は、ここをご覧ください。


CreativeCommonsについては、一方では、GLOCOMによる公式日本語版運営や広報のまずさのせいで、他方では、「レッシグたん萌え〜」とか言って冗談半分で終わるという例のよっての日本的メンタリティのせいで、ここのところネットでの関心が落ちていく一方でした。しかし、このiSessionのオープンを期に、レッシグの受容も新しい方向に歩み出すのではないかと期待しています。

ところで、このiSessionや、僕が前に記した新研究会などは、GLOCOMの新しい顔になるプロジェクトとしてゆるやかに連動して進められています。その様子もまたいずれ報告します。

投稿者 hazuma : 2004年09月21日 13:55
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BSディベートアワー

カテゴリー[情報社会]

こんにちは。舞城王太郎芥川賞落選の報に落胆しつつも、それはそれで元気な東浩紀です。

はてな出張所のほうに書きましたように、夏コミ本作業の地獄のような日々が終わったので、僕はようやく社会復帰しつつあります。Hakagixのほうはたいへんすばらしい本に仕上がりました。『動物化するポストモダン』の続編のような本です。2700円とちょっと高めですが、それだけの内容はあると思いますので、ぜひお買い求めください。通信販売がお勧めです。大口取引先の青山ブックセンターが突然潰れてしまった(!)ので、書店での購入はしばらく難しくなるかもしれません。

さて、それはそれとして、トップページでも告知しているとおり、今週末のBSディベートアワーに出演することになりました。テーマは「若者たちと語るネット社会」で、ディベート形式ではあるのですが、事前打ち合わせの感触からするに、教育的な観点から見てネットの法的規制はやむをえないのではないか、という結論に落ち着きそうな勢いです。実際それが世間の大勢なのですが、多少異論を挟んでこようかと思っています。

というのも、僕の考えでは、子ども、とりわけ思春期の少年少女が誘惑や危険に曝されているのはいまに始まったことではないし、ネットや携帯電話が匿名的なコミュニケーションを可能にする、というのはいまや幻想にすぎないからです。ネット社会の管理について考えなければならないことがやまほどあるなかで、子どもに携帯をもたせるべきかどうか、チャットの作法を学校で教えるべきかどうか、一日のインターネット利用時間に基準を設けるべきかどうか、なんてのは、はっきり言ってトリビアルな問題のような気がします。そういえば、むかし、車内の携帯電話通話を認めるかどうか、なんて「論争」もありましたね。。。

以上が僕の考えなのですが、とはいえ、「ディベート」である以上、それなりに客観的な説得力をもたせなければなりません。というわけで、僕はいまいろいろ資料を捜しているのですが、子どものネット利用/携帯電話利用と、少年犯罪やひきこもりの増加、さらには社会の治安悪化のあいだに関係がある、あるいはないと主張している興味深い資料がありましたら、情報を投稿してくれるとたいへん助かります。日本国内のものも、欧米・アジアのものも、ともに求めています。この欄では細かく応答できないかもしれませんが、出演時には参考にさせていただきます。収録は、放映日の前日です。

投稿者 hazuma : 2004年07月20日 10:02
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Winny開発者逮捕3

カテゴリー[情報社会]

Winny問題については、前回のエントリーのあといくつか取材を受けました。そこで考えたことを簡単に整理します。

今回の事件が提起した問題は、二つに分けるべきだと思います。第一は、

(1)現行の著作権制度とP2Pの可能性の矛盾という問題。これはつまり、モノの複製不可能性を前提とした歴史的な財産権(property)のシステムと、データの複製可能性が引き起こしている矛盾で、きわめて原理的な問題です。

この場合、人々の立場としては、(1-a)なにがなんでも古い著作権制度を守ろう派。つまり、データの流通には顔をしかめる派と、(1-b)データの複製可能性を前提とした新しい著作権システムを考えよう派に分かれるわけですね。charlieがここで記している不満は、この(1-b)の立場のひとたちが、コンテンツ流通の現場を知らない理想論ばっか言ってるんじゃないの?というものですね。これは鋭い指摘だと思います。

しかし、Winnyの事件はもうひとつの問題も提起していて、それは、

(2)Winnyが現行の著作権制度を逸脱する「反社会的」ソフトだったとして、その反社会的な行為になぜ100万とも200万とも言われる人々が加担したのか、という疑問なわけです。

こちらの問題は、実は、デジタルがどうのとか、P2Pがどうのといった話とは関係ありません。むしろ、本質は(突飛なことを言うようですが)年金未納問題に近いように思います。

今日の新聞にも書いてありましたが、国民年金の未納者は2003年度も37%。これだけ払っていないひとが多いとなると、僕は、これは、国民の意志と見なすべきだと思うのです。選挙や司法は、国民の意志を国家運営に反映させる唯一の手段ではない。実際、報道や世論調査も大きな役割を果たしているわけですが、こういう集団ボイコットのかたちで示される意志もあると思うのです(ちなみに、この問題は、ずっと前に書いた「降りる自由」とも関連します)。おそらく、未納者のほとんどは、年金制度そのものが必要ないと思っているわけではない。年金は納めたいけど、現行制度はあまりにひどいから収めないわけです。そして、そのせいで自分が年金をもらえなくても、それは仕方ないと考えている。

Winnyで起きたのも、原理的には同じことではないでしょうか。Winnyの流行で示されたのは、単価が高いうえにマイナーな作品が手に入りにくい現行のコンテンツ流通システム全体に対する大きな「NO」だと、僕は理解しています。200万人近いユーザすべてが確信的な犯罪者で、コンテンツなんてカネ払わなくて当然だと思っていたかといえば、それはやはり考えにくい。実際には、あの音楽聞きたいなあ、あの映画見たいなあ、と思ったとしても、CDを買うと不要な楽曲も入ってくるしDVDは無意味に高いしレンタルビデオ屋は遠いうえにハリウッドの新作しか置いてないし、じゃあとりあえずnyで探してみるか、というひとも多かったと思うわけです。

裏返せば、それらの人々は、安価で便利で作品の多様性を保証した課金システムがネット上にあれば、著作権を尊重した行為へと誘導できたはずだと思うのですね。Winnyがこれほどまでに流行した背景には、日本のコンテンツ業界が、消費者の側にたった流通システムを構築してこなかったという現実があると思います。少なくとも、そのように理解しなければ、Winny問題から何も学べないことになる。年金制度改革に対するいまの政府のように、です。

そして、このように考えると、やはりWinnyの存在には大きな意味があったと思うのです。それは、結果的にではあれ、人々が現状のコンテンツ流通に対して否を突きつけるオルタナティブな場を用意してくれたからです。京都府警は、そのオルタナティヴな試みを「著作権制度に対する反抗」と捉えているわけですが、本当はそれは「現行のコンテンツ流通システムに対する反抗」だったのではないでしょうか。

今回の逮捕劇に関する随所の反応を見ていると、P2Pの可能性はいい、しかし違法コピーは許せない、Winnyの開発者がそれを知らなかったはずがない、したがって金子氏は捕まっても仕方ないだろう、という意見が多いのですが、それはあまりに単純すぎると思います。違法コピーは許せない、それはそうでしょうが、それを繰り返すだけでは、「じゃあ違法コピー以外でWinnyって使われていたのかよ?」というcharlieのツッコミに反論できない。

問題は、その違法行為がこれだけ広範に拡がってしまったという現実であり、そんな現実を必然にした理由です。無法状態を改善するためには、現実が変わると同時に、法やシステムのほうも変わる必要がある。これは別に、上記1のような原理的問題に直面しなくても改善できるはずです。たとえば、音楽ファイルの安価なダウンロード販売が一般化するだけでも、状況はかなり変わるのではないでしょうか? 年金未納者の強制徴収をいかに厳しくしても年金制度が生き残ることはないように、著作権法違反の取り締まりをいかに厳しくしても(そういえば、今度はgameonlineが逮捕されましたね)、そんなのはいかなる本質的な変化にも繋がらないように思います。

余談ですが、上記の1-bについて。この立場をとった場合、データの複製可能性を前提とする以上著作物そのものには課金できないわけですから、極論として二つの可能性が出てきます。ひとつは、(1-b-1)著作物の流通を徹底して管理し、アクティベーションなどを駆使して鑑賞行為のほうに課金する。いわゆる「知覚権」というやつですね。そして、もうひとつは、(1-b-2)著作物の流通とは別にカネの流通を確保する。47氏のいう「デジタル証券システム」はこの一種です。前者は絶対的なネットワーク管理を必要とする息苦しい世界ですが、後者はあらゆる著作物が投機対象になってしまうウサンクサイ世界です。どちらがいいか、というのは、なかなか難しいですね。

投稿者 hazuma : 2004年05月19日 16:03
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Winny開発者逮捕2

カテゴリー[情報社会]

おはようございます。

朝起きた途端に、今度は下記のようなさらに衝撃的なニュースが目に飛び込みました。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040512-00000001-kyodo-soci

これはさすがにひどい。Winnyを使っての違法コピーでも、Winnyの開発ですらなく、配布そのもの、ひいては存在そのものを非合法化しようとしている。これはもはや、個別Winnyの問題ではなく、P2Pの理念そのものへの攻撃だと考えるべきです。ネットでは、「今回騒いでるのはny使ってエロゲーとか落としてたやつばかりで、P2P全体の将来には関係ない」という意見もありましたし、実際に当初そういう側面が強かったことは否定できないですが、こうなってくるとさすがにそれでは片づけられないと思います。

なお、知るひとぞ知るように、47氏は「デジタル証券システム」という新しい著作権システムを提案したことでも知られています。僕はある理由からこのシステムを支える哲学には大きな疑問があるのですが(それは僕が鈴木健氏のPICSYに、大きな関心をいだきつつ疑念を抱いているのと同じ理由です。これもまたそのうち)、それはそれとして、野心的な提案であったことは間違いない。ところが、そのような試みすらも、現状の捜査では

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040511-00000207-yom-soci

と報道されているように、違法性の根拠として使われようとしています。これはただちに言論統制というわけではない。とはいえ、「いまの著作権制度は古い」といった発言を萎縮させる効果があることは間違いない。そして、警察もそれは分かっているはずです。こんなことが許されていいのでしょうか。

Winnyの利用者は100万人以上だと推定されています。つまり、アンダーグラウンドなハッカーがどうこう、というものではなく、大衆的なメディアなのです。他方、著作権の被害というのは、傷害事件と異なり明確に算出できるものではありません。Winnyを通してあるアルバムが10万人に流れていたからといって、Winnyがなければその10万人が定価でアルバムを購入したかといえば、決してそうではないからです。むしろ、Winnyは、彼らにそれまで知ることもなかった楽曲に触れる機会を与え、カラオケや着メロに誘導することで全体的には市場を広げていたのかもしれません。これは、いまのところ、だれにも分からないことです。そのような状況で、もし現行の著作権法が100万人もの人間をいつでも犯罪者にすることができるようなものなのであれば、そんなのは法律のほうが間違っているに決まっています。

著作権法は人間が作ったものです。したがって変えることもできます。そもそも、著作権法は、印刷や録音や映画のような新しいテクノロジーが登場するたびに、つぎつぎと形を変えてきたものなのです。僕たちは、いまこそ、現状の著作権制度は古いし、それを支える流通制度も古いし、新しいテクノロジーを用いた変革が必要なのだ、と大きく声を挙げるべきです。

【追記】

僕のGLOCOMでの同僚の石橋啓一郎氏が、Winnyの功績について整理しています。Winnyユーザでなくとも頷けるニュートラルな議論になっていると思いますので、リンクしておきます。参考にしてみてださい。

http://ishbash.blogtribe.org/day-20040510.html

投稿者 hazuma : 2004年05月12日 07:48
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Winny開発者逮捕

カテゴリー[情報社会]

おはようございます。5月9日で33歳になった東浩紀です。今年もよろしくお願いします。

さて、みなさんもすでにご存じかと思いますが、Winnyの開発者「47」氏が逮捕されました。

http://www.asahi.com/national/update/0510/004.html

ポスト2ちゃんねる的な匿名コミュニケーションの場としてP2P掲示板の可能性が謳われていた時代もありましたが、これでその可能性は文字どおりなくなったわけです。開発者まで逮捕されたということは、Winny摘発に対する警察の並々ならぬ情熱を示しています。今後、日本では、匿名的なファイル交換ソフトを開発するひとは出てこないでしょう。

なんか、ここまで事態が進展してくると、匿名性の価値云々みたいな原理論をたてるのも空しくなってきて悲しくなるばかりです。それに、日本では、そもそも問題の出発点が、匿名性とかセキュリティとかですらない。テロリストがWinny掲示板で連絡を取り合ってデカい事件を起こしたとか、小児性愛者のグループ(このあいだフランスで大きな集団が逮捕されましたが)がWinnyでサンプルファイルばらまいてエロビデオのシンジケートを作っていたとか、そんな社会的事件が起きたのならともかく、またもや口実は著作権です。

いまや著作権は、インターネット規制を推進するときのマジックワードになっている。ネットだけじゃない。最近話題のレコード輸入権問題もそうです。グローバル化と情報化のなかで、新しく誕生し、既存の産業構造を脅かす情報流通がつぎつぎと生まれている。他方で、その流れをコントロールする口実として、著作権が使われ始めている。しかし、自分自身も著作権でメシを食っている人間としてあえて言いますが(僕は研究機関にも所属していますが、主な収入源は印税と原稿料です)、著作権ってそんなに万能なものでしょうか?

5年くらい前、ネット時代の三大悪として、ドラッグとテロとチャイルドポルノが挙げられているのをどこかの本で読んだことがあります。当時の僕は、ポルノとテロが同じレベルで並べられているのに驚いたものですが、最近では、レッシグも言うように、ポルノの制作どころか、音楽ファイルのコピーすらテロ並みの社会悪として扱われるようになっている。

しかし、そんなのは、旧態依然の音楽産業や映画産業が作り出したレトリックにすぎない。新しいテクノロジ-が生まれたのなら、新しいタイプの著作権管理、新しいタイプの課金システムを考えていくことこそ必要であって、その新しいテクノロジーを無闇に犯罪化してもそんなシステムが長続きするわけがない。ましてや、その新しさに挑戦するソフト開発者を逮捕するなど論外でしょう。

だいたい日本は、音楽も映像もネットで自由に聴けないし見られない。韓国のドラマなんて、一話300円ぐらいでがんがんやっているわけです。そういう選択肢がないうえに、CDやDVDはべらぼうに高い。たとえば最近僕は、「24」シーズン2のDVD-BOX英語版(Region1)を買いましたが、全24話で7500円。日本語版は今月末に出るけど20000円。この価格差は何なんだ? アニメのDVDだって、一部のオタクを相手にしているためかメチャクチャに高い。攻殻機動隊SACなんて、全巻揃えたらいくらになるんだか。こういう状況が、違法コピーを後押ししていることはだれが見ても明らかでしょう。

著作権法違反は違反として、厳罰に処するべきでしょう。しかし、新しいテクノロジーとの共存を模索しないのは単純に間違いだし、いつまでも消費者をだまして高いものを買わせられると思うのも間違いです。

【追記】

金子氏(47氏)本人は違法性を認めた、と報道されています。

http://www.sankei.co.jp/news/040510/sha054.htm

しかし、僕は、このような逮捕は、結果的にP2Pソフトの開発そのものを非合法化するものであり、そのことによる文化的、社会的損失は計り知れないと考えます。それに、Winnyの流布が著作権法違反幇助だというのならば、サービスプロバイダも何もかも全部幇助じゃないでしょうか。Yahoo!BBにしてもNTTにしても、トラフィックの何割がWinnyか知らないわけじゃないでしょう。

投稿者 hazuma : 2004年05月10日 11:23
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ファッションとしてのCreativeCommons

カテゴリー[情報社会]

おはようございます。最近はてなばかり更新していた東です。どうも僕的にははてなのほうが性にあっているみたいなので、油断すると向こうばかり更新してしまいます。MovableTypeとはてなの使い分けは難しいですね。

さて、今日は、波状言論6月号用に椹木野衣氏と八谷和彦氏と鼎談する予定です。そのために朝からいろいろとネタ仕込みをしているのですが、その過程でヤノベケンジ氏のサイトに行きました。

http://www.salon-de-rosp.com/blog/megalomania/

ヤノベ氏は、失われた未来イメージをテーマとして継続的に興味深い活動をされているかたです。チェルノブイリ近郊の廃墟になった遊園地をアトムスーツで彷徨う、というプロジェクトを最初に見たときの衝撃は忘れられません。最近も大阪万博のエキスポタワーを題材に刺激的な作品を作られています。八谷さんや村上さんとともに、僕がリスペクトしている美術作家のひとりです。上記サイトでその魅力は十分に堪能できるので、みなさんもぜひ覗いてみてください。

……のはいいのですが、このサイトにはちょっとした問題があります。各ページのサイトの下にはCreativeCommonsのバナーが張られ、そこには「No Rights Reserved」と書かれている(つまり、もっとも強いタイプのCCライセンスが選ばれている)のですが、そのすぐ下には、「Copyright (C) 2003 Salon de Rosp Co.,Ltd. All Rights Reserved. 」と「作品の著作権はヤノベケンジに帰属します。全ての画像・キャプション等の無断転載を禁じます。」というまったく正反対の注意書きが記されているのです。

いったい、このサイトは、No Rights Reserved なのか All Rights Reserved なのか? 文章や画像の二次使用を認めているのかいないのか? まあ、認めていないと考えるのが適当でしょう。つまり、CreativeComonnsのバナーは、単に格好よさそうだから張られているだけなのです。

おそらくこれは、サイト制作者の方が、MovableTypeの設定であまり深く考えずにCreative Commonsの導入を決めたうえで、さらに深く考えずに商用サイトにありがちな注意書きをコピぺしたことによって生じたミスだと思います。したがってこの問題をこれ以上追究してもしかたないのですが、こういうミスが、マイナーな個人サイトだけではなく(そのレベルではこの手の混乱はありふれています)、日本を代表する美術作家のサイトにまで見られるのは問題です。ヤノベ氏の作品はヴィジュアル的にもインパクトが強いので、もしそれが本当にCCで公開されていたら、創造性を刺激されるひとも多かったことでしょう。それだけに、そこでCCのバナーが単なるファンションとして消費されているのは、残念でなりません。日本における、CreativeComonnsに対する意識の低さ(そして、僕も含めた、関係者の啓蒙努力の少なさ)を象徴する事例だと思います。

僕はいままでCCにあまり肯定的に言及してきませんでした。レッシグの本は一昨年から昨年にかけて話題になりましたし、僕が所属するGLOCOMがCCjpをホストしていたり、ICCがシンポジウムを開いたりと、仕事的にはかなり関係があったにもかかわらず、です。その理由は、昨年あたりの状況では、CCの理念は、日本ではこういうかたちで「舶来の格好いいもの」として消費されるだけだろうと予測していたからです。実際、CCの名前だけは拡がったようですが、実態はいまでも上記のような状況です。ネットで話題になることも何となく少なくなってきました。

しかし、こうなってくるとあえて言いたくなるのですが、CCの理念はもう少し真剣に受け止め、長期的に取り組むべきものです。だとすれば、いまこそ、業界ノリで短期的な話題作りをしたり、「公式ライセンス」の発表で満足するのではなく、著作権に頼って生活している個人(たとえばヤノベさんはそのひとりでしょう)が本気で取り組みべき選択としてCCの理念を訴えて行く、地味な啓蒙活動が必要なんじゃないでしょうか。それはもはや、レッシグ自身の意向とも関係ありません(レッシグ自身は、CCのグローバルな展開のために、マスコミでの話題づくりを望んでいるのかもしれません)。日本のネットは、もともと、彼の理念を草の根レベルで展開するのに適しているのです。僕が念頭においているのは、コミケとかパロディとかFlashとかのことですが、それはまたそのうち書きます。

そういえば、一時期はてなで盛り上がっていた萌えクリ本の企画とか、どうなったんでしょう。ああいうのに期待していたのですが。

投稿者 hazuma : 2004年05月08日 07:45
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レコード輸入権問題2

カテゴリー[情報社会]

http://www.hirokiazuma.com/archives/000074.html
のコメント欄に、弁護士の小倉秀夫さんより投稿をいただきました。

そこで紹介されている、
洋楽CDの並行輸入品の存続を望む有権者有志一同による
著作権法改正法案の修正のお願い
をここでも再度紹介しておきます。

僕も、有志連合に名を連ねる、とメールを出しておきました。

投稿者 hazuma : 2004年04月13日 23:23
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はてな引っ越し

カテゴリー[情報社会]

本日深夜、network styly *の濱野さんほかとともに、はてなの引っ越し作業の見学に向かいます。日本最大のブログコミュニティを収めるサーバ群が、京都から東京まで近藤氏自ら運転するトラックで運ばれてくるというスリリングな瞬間を、某SAで待ち受けてビデオで収録してくる予定です。できれば、このサイトかnetwork stylty* でケータイを使って実況しますので、お楽しみに。

投稿者 hazuma : 2004年04月10日 11:36
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環八沿いの立看板

カテゴリー[情報社会]




こんばんは。
3つ前のエントリーで話題にした立看板ですが、撮影し送ってくださった方がいたのでアップします。構図がいいので、奥のほうにいっぱい設置されているのがよく分かります。ご苦労さまでした&ありがとうございます!>Aさん

設置者に成城警察署が入ってました。こののりで行くと、路上喫煙者を監視するためにカメラがつけられる日は近そうですね。ちなみに僕は、自分自身ほとんどタバコを吸わないし、おまけに子どものころお気に入りのジャンパーにタバコで穴を空けられたこともあり(あれは危なかった!)、喫煙者のマナーには日頃眉をしかめがちの人間ですが、にもかかわらず、マナーの監視に情報技術を用いるのは反対です。

投稿者 hazuma : 2004年04月07日 23:54
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レコード輸入権問題

カテゴリー[情報社会]

下のエントリーを投稿した途端、某MLで、著作権法改正で(やはり)洋楽CD輸入盤の国内販売が禁止されるというウワサをキャッチ。僕としては、洋楽が禁止されるかどうか以前に、そもそも輸入権なんて設定することそのものがナンセンスだという考えだけど、こうなってくると多くのひとが関心をもつと思うので、以下に関連サイトへのリンクを張っておきます。

洋楽CD輸入盤禁止か-Copyright

波状言論でも何かの角度で扱ってみたい問題です。
洋楽はあまり聴かないというものの、DVDの輸入まで禁止されるとなるとけっこう痛いなあ。。。。個人輸入もだめらしいよ。何のためのAmazonだよ!

投稿者 hazuma : 2004年04月05日 04:31
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監視技術の道徳主義的利用

カテゴリー[情報社会]

こんにちは。東です。

季節はずれの風邪で悩まされていましたが、徐々に復活しつつあります。僕は父親が40代で花粉症を発症したので、この時期に風邪をひくといつも「俺もとうとう花粉症発症か?」とドキッとします。春先は花粉症のひとは本当に大変ですよね。。。

さて、去る土曜日、鼻水をすすりながら環八をくだっていると、瀬田公園の隣、東名東京インター付近でイヤな看板を見つけました。運転しながら見ただけなので正確に文面を覚えていませんが、「空き缶のポイ捨てはやめてください。いますぐやめないと近日中に監視カメラを設置します。」という文面のもので、設置者は何か公式の行政機関っぽい名前でした。もしだれか近所のかたがいましたら、画像をアップしてくれると嬉しいです。中央分離帯にいくつも設置されています。

では、この文面の何が問題なのでしょうか。それは、この脅迫的な文章が、いまの監視技術への期待の本質を図らずも露呈しているからです。

僕は「情報自由論」で、社会秩序を守るには二つの方法があると書きました。ひとつは道徳や法で、もうひとつは技術的な身体管理です。現代では、道徳や法の力(別の言い方をすれば、教育の力)がどんどん衰えているので、人々は技術に頼らざるをえなくなっています。近代社会は「規律訓練」で治安を守った。しかし、ポストモダン社会は規律訓練がうまく機能しないので、「環境管理」型の技術で治安を守るしかないのです。僕はその深刻さは理解しているし、プライバシー団体が何を言おうと、この流れが変わりそうもないこともよく分かっています。だからこそ、僕たちは、逆に情報=セキュリティ社会(顕名社会)の個人の自由(匿名性)について、原理的なところから考え直す必要があるわけです。

ところが、「情報自由論」の連載が終わって半年以上経ち、そのあいだの報道などを見ていると、日本の事態はどうもそれとは異なったレベルで動いているような気がします。僕の議論の出発点は、さきほども言ったように、「道徳か技術か」という二項対立にありました。道徳で社会秩序が保てるならそれでいい。しかし、ヒトとモノの流動性が飛躍的に高まり、グローバル化と情報化とポストモダン化のせいで道徳の力が限定されてしまった現代社会では、もはや道徳の力は頼れない。だからこそ、監視カメラやバイオメトリクスやRFIDに頼ろう、という話だと理解していたわけです。

しかし実際にはどうか。最近の日本でむしろ目立ってきているのは、「監視技術の道徳主義的利用」とでも言うべき最悪のパターンではないでしょうか。冒頭に挙げた環八の看板がいい例ですが、それ以外にもさまざまな話を聞きます。マンションの監視カメラは、多くの場所で、防犯対策だけではなく、ゴミ出しの監視に使われ始めている。小学校の監視カメラは、不審者の侵入防止のため校門に設置されるではなく、イジメ防止のため体育館裏など校内の死角にも設置されようとしていると聞きます。そもそも日本では、監視カメラの整備が地方の商店街で急速に進んでいます。犯罪率がそれほど高くない地域でも、盛り場を24時間監視するシステムが作られつつある。その背後にあるのは、国際テロに対する危機感でもなければ、凶悪犯罪に対する深刻な不安でもなく、もっと単純に、少年少女の「非行」を抑え込み、共同体からホームレスや外国人を追い出そうとする古くからある素朴で陰湿なムラ社会の精神のように思えてなりません。

僕はこの点は、たいへん懸念しています。よく言われるように、日本社会は、そもそもが閉鎖的な社会です。僕たちはそのことを十分に自覚しておいたほうがいい。そして、そういう拭いがたい閉鎖性とムラ根性にハイテクの監視技術が結びついたときに、何が起きるか。それは、おそらく、ヨーロッパやアメリカとはまた別種の悪夢的な社会になるはずです。

というわけで、「情報社会論」連載時には明確ではなかったのですが、いまでは、監視社会についての議論は二つに分けたほうがいいような気がしています。

道徳か技術か。この二項対立が成立する局面においては、僕は、技術で治安を守ることは不可避だと考えます。しかし、技術で道徳を再強化することには、まったく賛成できません。

テロが起きそうならば、あるいは殺人や強姦の危険性が無視できないほど高いのであれば、監視カメラは備え付けるべきです。僕は、そんなところで、プライバシーの侵害云々と騒ぐひとは愚かだと思います。しかし、「ゴミ出しのマナーを守らないやつがいる」「空き缶を捨てるやつがいる」「夜中に騒ぐやつがいる」といった日常的な不満不平を解消するため、公共の施設や道路につぎつぎとカメラを設置していったら、これはもう切りがありません。そもそもコストがかかりすぎです。マナーの問題は、どれだけそれが不毛だったとしても、話し合いで解決すべきで、安易に監視技術に頼るべきではありません。

投稿者 hazuma : 2004年03月29日 15:33
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開放性としての公共性

カテゴリー[情報社会]

こんにちは。東浩紀です。また1週間ほどあいだが空いてしまいましたね。

今日はちょっと憂鬱な話を。

みなさんもご存じのように、スペインのマドリードでテロが起き200人近い死者が出ました。先月はモスクワで地下鉄内で爆弾テロが起き、40人が死んだばかりです。9・11の「手段」となった航空機も公共交通機関といえば公共交通機関ですが、テロリストの手は、いまや、地下鉄やバスなど、市民の足に伸びてきているように思います。実際、イスラエルに旅行を考えると(いちど経験者に相談したことがあるのですが)、まず忠告されるのは「バスは使うな」ということです。

おそらくこのような傾向が続けば、そう遠くない将来、地下鉄やバスを含め、多くの日常的な交通機関の利用に個人認証が必要となることは十分に考えられます。少なくとも大都市ではそうでしょう。安全面での配慮だけではなく、その認証とキャッシュレスなICカードを組み合わせれば、実際、多くの消費者がそれを歓迎するとも思います。むろん、市民団体の一部はその流れを「ビッグ・ブラザーの再来」と批判するでしょうが、いままでの経験から見ても、その批判はあまり力をもたないと予想できます。

ところで、そのようなシステムが整備された場合、当然のことながら、不法滞在者やホームレスなど確固たる身分証明をもたないものは、小銭をもっていても地下鉄やバスに乗れないことになります。それははたして「よいこと」でしょうか? よくないけど、安全のためには「仕方ない」のでしょうか? 

それを決めるのは社会全体です(前にこのblogで書いたとおり「社会全体」など本当はないのですが、それはちょっと横に置くとして)。しかし、少なくとも僕に言えるのは、こういうときこそ、「公共とは何か」について原理的に考えてみる必要がある、ということです。

あちこちの研究会でも述べてきたように、僕は、公共性の基盤は、あくまでも他者への開放性(openness)の論理であるべきであって、クラブ財的な発想で他者を排除できる共有地(commons)の論理であってはならない、と考えています。そこが見失われてしまったら、近代社会の最良の部分が失われてしまう。そして、私たちの社会は、情報技術の整備が後押しして、実際に急速にその開放性を失いつつある。これが情報自由論の基礎にある危機感です。

日本は、本当の意味では、まだテロに怯える社会になっていないと思います。カルトにしろ、北朝鮮にしろ、テロの脅威はまだ興味本位の「(笑)」と密接に結びついている。しかし、その状態がいつまでも続くとは思えない。東アジア全体があるていど豊かになり、いまはごまかされている民族的な多様性が火を吹いて、北京やソウルや東京でテロが起こるようになったとき、この国がどこまで市民社会の原理を貫けるか。そこでこそ、東アジア唯一の「先進国」という立場を長いあいだ独占してきた日本の真価が試されると思います。そんなことを考えました。

投稿者 hazuma : 2004年03月12日 11:29
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はてな続報

カテゴリー[情報社会]

たまったネタ第2弾です。

moblogで写真だけ上げておきましたが、先週の金曜日、AMD Awardの授賞式ではてなの創業者である近藤淳也氏にはじめて(そしてようやく!)お会いすることができました。僕が熱心なはてなユーザであるのはみなさんご承知だと思いますが、詳しくない読者のため説明しておくと、「はてな」は、Niftyのココログと並び、日本のブログ界を二分する巨大なコミュニティの名前であり、「有限会社はてな」はそのサービスを提供している京都のベンチャー企業です。その独特のシステムが評価され、最近は受賞が相次いでいます。

近藤氏はとても聡明でかつ気持ちのよいかたで、思わず意気投合してしまい、パーティのあと2時間もサシで飲んでしまいました。来月には波状言論でインタビューをさせていただくというのに、面白い話をたくさん聞いてしまったように思います。お忙しいところ、ありがとうございました。>近藤さん

そのときお聞きしたさまざまな楽しい話(ツール・ド・信州とか……。といっても、このページに飛べばネタはすぐ割れます)はインタビューにとっておくとして、ここでみなさんにお知らせしておきたいのは、近藤氏は、はてなポイントの地域通貨的な流通をますます促進したいと考えているということ。その点で波状言論の試みを高く評価してくれており、恐縮しました。最近では「このあいだの飲み代ポイントで送信するけど、いい?」なんて事例も出てきているようで、ネットの外を巻き込んだポイントの流通が始まっているようですが、近藤氏の頭のなかにはまだまだ大きな構想があるようです。

みなさんもご存じのとおり、はてなの規約を厳密に読むと、はてなポイントを使っての個人事業は難しそうに見えます。しかし、近藤氏自身としては、そのような試みを応援していきたいとのことでした。文章や音楽や映像を作っていて、ネットで出版や配信を考えているかたは、いちどはてなに連絡を取ってみてはいかがでしょうか。

なお、僕自身の経験をお話すると、はてなポイントでの入金受付は大成功です。詳しい統計は出してないのですが、最近は1割ぐらいがポイントでの入金になっています。そして、不思議なことに、はてなポイントのほうが払いがいいようです(笑)。

投稿者 hazuma : 2004年02月11日 19:15
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このブログは、批評家・東浩紀の近況を伝えたり、未完成のアイデアを公開したりするためのものです。運営者は東浩紀本人です。東浩紀の経歴や仕事については、当ブログの親サイトにあたる「hirokiazuma.com」を参照してください。

このブログは、別の形式で運営されていた近況欄を引き継ぎ、2003年12月にオープンしました。2000年8月から2003年7月までの近況欄は、通常のHTML形式で公開されました。その内容は、上記サイトの「以前の情報たち」のディレクトリに格納されています。

また、2003年8月より11月までの近況欄は、無料の日記サービス上で、「hirokiazuma.com@はてな」として展開されました。現在同ページは、「波状言論::はてな出張所」として、東浩紀が運営している自主流通本プロジェクト「波状言論」の告知ページとして運用中です。

デザイン:西島大介

波状言論では、現在、メールマガジン『波状言論』や評論本『美少女ゲームの臨界点』などを作成・販売しています。詳しくは、上記のはてなサイトをご覧ください。

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